大自然が美しい、アルプスの少女ハイジの舞台にもなった国『スイス』。
スイスという国についてみなさんはどんなことを知っていますか?
スイスはアメリカ、イタリア、フランスほど有名な国ではない為、あまりどんな国か知らないという人も多いんではないでしょうか。
そこで今回は文化・暮らしなど、旅行にも役立つ【スイスの豆知識 30選】をご紹介していきたいと思います。
目次
- 1、スイスには4つの言語がある
- 2、スイスの面積は九州くらい
- 3、スイスにはスイスドイツ語がある
- 4、スイスは26カントン(州)で成り立っている
- 5、1971年まで女性に参政権が無かった
- 6、大統領や政府の人間も公共交通機関を使う
- 7、スイスの大統領は7人で交代制
- 8、消費税は7.7%
- 9、家賃や電気代を払わないと新聞に名前が載る
- 10、世界一長い階段がある
- 11、スイスの高速道路はMAX120km
- 12、ロードオブザリングの世界観にインスピレーションを与えたのはスイス
- 13、洗濯機が共有
- 14、 Victorinox(ビクトリノックス)が有名
- 15、100以上の時計会社がある
- 16、24の山が標高4000m超え
- 17、ゴミ袋にもお金を払う
- 18、チーズの自動販売機がある
- 19、スイスのフランス語は標準フランス語と数字の数え方が違う
- 20、チョコレートの年間消費量は世界一
- 21、水道代が家賃に含まれていることが多い
- 22、犬を飼ったら、犬と一緒にトレーニングスクールに通う
- 23、犬もバスや電車に乗る時、お金を払う
- 24、小動物を飼うは2匹以上で飼わなければならない
- 25、犬を飼っている家庭は、毎年保有税を払わなければならない
- 26、スイスのトイレットペーパーは分厚い
- 27、スイスの国旗は正方形
- 28、ラクレットが有名
- 29、スイスには世界一長いトンネルがある
- 30、祝日がカントン(州)によって違う
1、スイスには4つの言語がある
スイスの公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語と4つもあります。
62.6%がドイツ語、22.9%がフランス語、8.2%がイタリア語、0.5%がロマンシュ語となっています。
ドイツ語が62.6%と、半数以上を閉めていますね。
現在スイス国内でロマンシュ語を話す国民は0.5%しかおらず、ロマンシュ語は約国連教育科学文化機関(UNESCO)の「消滅の危機にある言語」に指定されています。
グラウビュンデン州の一部の地域でわずか0.5%しか使われていないロマンシュ語。
ロマンシュ語圏の人たちがスイスの他言語の地域へ行った際は、世界共通語の英語を話すのでしょうか。
それとも、ドイツ語、フランス語、イタリア語も学校で習っていて話すことができるのでしょうか。
2、スイスの面積は九州くらい

スイスの面積は約4万1285km2、日本の九州の面積が約4万4512km2なので、スイスは九州より少し小さいくらいの面積です。
日本に比べると小さな国ですね。
スイスの人口は約857万人,九州の人口は約1431万人ほどです。
面積は九州と同じくらいですが、人口は約857万人しかおらず人口密度は低いです。
3、スイスにはスイスドイツ語がある
スイス人はドイツ語を話すと言われていますが、実はスイスで話されているドイツ語は『スイスドイツ語』と呼ばれており、標準ドイツ語とは異なります。
日本でいう方言みたいなものですね。
ドイツで話されている標準ドイツ語とはかなり異なり、地方によっても方言の種類が異なるため、ドイツ人でも聞き取れなかったり、理解できないことがあるそう。
4、スイスは26カントン(州)で成り立っている

スイスでは州(日本でいう都道府県)をカントンと呼び、スイスは26のカントン(州)で成り立っています。
26のカントン(州)のうち2つのカントンでは、選挙の投票を挙手で行っているんだそう!
町の広場に全有権者が集まって、議題に対して挙手によって票決をとるスタイル。
ちなみに、その投票は「ランツゲマインデ(青空議会)」と呼ばれているそうです。
挙手で投票は一目で分かって良さそうですが、賛否の人数がほとんど同じ場合は数えるのが大変そうですね。
5、1971年まで女性に参政権が無かった
スイスで女性が参政権を持ち投票できるようになったのは1971年からです。
それまで、女性には参政権がありませんでした。
スイスでは女性の参政権は政府が決めるものではなく、男性国民が投票所で決めるものだったそうです。
日本の男性も昔は「亭主関白」と言われていましたが、女性に参政権が長い間認められなかったということは、スイスでも男性の権力が強い時代が長く続いていたみたいですね。
6、大統領や政府の人間も公共交通機関を使う
スイスでは大統領や政府の人間も、電車やバスなどの公共交通機関を使うことがあるんだそう。
日本では総理大臣が公共の電車やバスに乗るなんて考えられませんね!
でも、個人的には総理大臣が電車に乗っていたら、もっと親しみを持てていいなーと思います。
SPなど護衛の人と一緒に利用するのか、一人で利用するのかは分かりませんが、命を狙われる可能性が高い大統領や政府の方が公共交通機関を利用できるスイスはとても平和な国ですね。
7、スイスの大統領は7人で交代制
スイス内閣(連邦参事会)は、連邦議会によって選出される7人の閣僚で構成されています。
7人はそれぞれ各省の大臣を務めつつ、毎年、交代で大臣兼任のまま、1年間 連邦大統領を務めます。
日本の総理大臣の任期は最長4年なので、日本に比べると短いですね。
毎年、大統領が変わるので、テレビや新聞等チェックしておかないと、誰が現在の大統領か分からなくなってしまいそうです(笑)
8、消費税は7.7%
スイスの基本的な消費税は7.7%。
しかし、食品、医薬品、新聞・雑誌・書籍など生活必需品は軽減税率の2.5%です。
日本より基本的な消費税率は低いですが、スイスは物価が高いので、外食などは日本より高くつきます。
9、家賃や電気代を払わないと新聞に名前が載る

スイスではアパートの家賃や電気代を払わないと新聞に名前が載ることがあるそう。
一部の地域だけだと思いますが。
これはかなりびっくりしました。
そんな、恥ずかしい思いをしない為にも、スイスに住む際はアパートの家賃や電気代はしっかり払いましょうね。
10、世界一長い階段がある
世界一長い階段があるのは、スイスのシュピーツ近郊にあるニーゼン山。
ニーゼン山は標高2362mもあり、山頂へはケーブルカーで行くことができます。
その路線沿いには階段があり、その段数はなんと、『11674段』!!
世界で最も長い階段としてギネスブックに登録されています。
11、スイスの高速道路はMAX120km

スイスの道路交通法では、高速道路での最高速度は時速120kmとなっています。
時速120kmと、結構なスピードで走ることができる為、事故が多いんじゃないかと心配になりますが、
スイスの高速道路には速度超過を取り締まるレーダーがいたるところにあり、スイス人は制限速度をきちんと守って運転しているため、事故はそんなに多くないようです。
日本でも2020年9月16日(水)から、東北道の一部区間で最高速度がスイスと同じ時速120kmになったみたいですね。
どこの国でも、制限速度は守り、安全運転を心がけましょう!
12、ロードオブザリングの世界観にインスピレーションを与えたのはスイス
大人気映画『ロードオブザリング』のディレクターであるピータージャクソンは、以前旅行でスイスを訪れました。
そして、その時に見た、スイスの風景や街並みから、映画『ロードオブザリング』の世界観のインスピレーションを受けたと言われています。
言われてみると、スイスには手つかずの自然が多く残されており、スイスの風景はロードオブザリングの世界観に似ている部分が多々あります。
撮影はニュージーランドで行われましたが、ロードオブザリング好きの方は監督ピータージャクソンがインスピレーションを受けた国『スイス』へも是非行ってみてください。
13、洗濯機が共有
日本では各家庭に1台洗濯機があるのは当たり前ですよね。
しかし、スイスのマンションやアパートでは、洗濯機を共有で使用するところがほとんどなんです!
基本的には地下に共同で使う洗濯機・乾燥機が設置されており、住民たちはその洗濯機を共有で使います。
『洗濯しようと思ったのに、他の人が使用中だった』、『洗濯は終わっているけど、まだ洗濯機の中に他の人の洗濯ものが入っていて使えない』なんてこともよくあるので、洗濯機を使う場合は次に使う人のことを考え、終わったらすぐに取りにいかなくてはなりません。
しかし、洗濯機の中に洗濯ものが あまりに長い時間放置されている場合は、次の人はその洗濯物を勝手に取り出して、洗濯を始めることもあります。
筆者もスイスに住んでいたとき、スイスのマンションで共有の洗濯機を使ったことがありますが、意外とそこまで不便には感じませんでした。
14、 Victorinox(ビクトリノックス)が有名

世界中で愛されているナイフのブランドVictorinox(ビクトリノックス)をご存知でしょうか?
Victorinox(ビクトリノックス)はナイフや腕時計を扱うメーカーで、Victorinoxのアーミーナイフは100年以上スイスのアーミーでも使用されています。
アーミーナイフとはハサミやドライバー、栓抜き、缶切り、リーマー(穴あけ)などが複数ついたナイフのことを言います。
スイス人も男性はアーミーナイフを所有している人が多く、かばんやポケットに入れておいて、必要な時にさっと取り出して使用しています。
スイスのお土産の代名詞とも言われているアーミーナイフ。
スイスに行った際は是非チェックしてみてください!
15、100以上の時計会社がある

スイスといえば『時計』というイメージがある方も多いのではないでしょうか。
スイスには100以上の時計会社があり、時計の生産が凄く盛んです。
「高級腕時計」と言われるものの多くはスイスで生まれています。
例えば、『ロレックス』『オメガ』『ウブロ』など。 名だたるブランドが!!
スイスの腕時計は、高い技術力をもった時計職人が丁寧に作り上げているため、品質は抜群です!
もちろん機能性も。
時計好きの方は是非スイスに行ってみてください!
16、24の山が標高4000m超え

スイスには標高4000mを超える山が24もあります。
日本で一番高い山は『富士山』ですが、富士山の標高は『3776m』。
スイスには富士山より高い山が24個も!!
その中でも一番高い山が「モンテローザ(Monte Rosa)」。標高は4,634 mで、世界第三位の標高です。
スイスには、標高の高い山が沢山あるので、街中の観光だけでなく、山登りやハイキング、山岳鉄道もおすすめです!
17、ゴミ袋にもお金を払う
スイスではゴミ袋にもお金を払う地域があります。
瓶、缶、ペットボトル、プラスチックボトル、段ボールなどの紙類、スプレー缶、電池、割れた食器、衣類と靴などは各地域に回収場所があり、そこで無料で捨てることができますが、その他の、日本で言う『燃えるゴミ』は有料のゴミ袋に入れて捨てなければなりません。
私が以前住んでいた地域では35リットルのゴミ袋10枚で2300円くらいしました。
さすがスイス、ゴミ袋に2300円は高すぎる!
地域によって値段は違いますが、もっと高い地域も沢山あります。
18、チーズの自動販売機がある

チーズで有名な国スイスにはチーズの自動販売機もあります。
チーズフォンデュ用のチーズ、ラクレットチーズ、グリュイエールチーズなど、色んな種類のチーズを買うことができます。
日本にも菓子やアイス、野菜など、色んな自動販売機がありますが、チーズの自動販売機は無さそうですね。
スイス人は物凄い量のチーズを食べるので、チーズ好きのスイスならではだなーと思います。
19、スイスのフランス語は標準フランス語と数字の数え方が違う

スイスではフランス語を話す地域が沢山ありますが、スイスで話されているフランス語は標準フランス語とは違う単語が多々あります。
その中でも、代表的なのが【数字】です。
数字の10から60までは標準フランス語と同じですが、70からが違います。
標準フランス語の70は『soixante-dix(スワソントゥ ディス)』、スイスフランス語の70は『septante(セットントゥ)』。
標準フランス語の80は『quatre-vingt(キャトル ヴァン)』、スイスフランス語の80は『huitante(ユイトントゥ)』。
標準フランス語の90は『quatre-vingt-dix(キャトル ヴァン ディス)』、スイスフランス語の90は『nonante(ノノントゥ)』。
このように、同じフランス語でも、数え方が違うんです。
面白いですね!
20、チョコレートの年間消費量は世界一
スイスはチョコレートの年間消費量が世界一です。
スイス人は年間で一人平均10kg以上のチョコレートを食べるそう。
チョコレートをこよなく愛するスイスだけあって、スイスのスーパーではチョコレートコーナーの広さが半端ないです!
チョコレート好きの方は、是非スイスで本場のチョコレートを堪能してみてください。
21、水道代が家賃に含まれていることが多い

スイスのマンションやアパートでは水道代が家賃に含まれていることが多いです。
電気代、ガス代なども込のところもあるそうですが、多くは水道代のみです。
また、スイスでは、冬には各家庭に設置されている、ショファージュと呼ばれるヒーターを使います。(日本の暖房のようなもの)
この費用も家賃に含まれていることが多く、暖房代がかからないのは凄くお得だと思います。
物価が高いスイスですが、多少家賃が高くても、光熱費が込みと考えると、トータルで見ると意外と高くないのかもしれません。
22、犬を飼ったら、犬と一緒にトレーニングスクールに通う

スイスでは犬を飼う際、飼い主は犬と一緒にトレーニングスクール「飼い主養成講座」に通うことが多いです。
以前は、義務でしたが、現在は義務ではなくなっています。
しかし、初めて犬を飼う人には推奨されています。
飼い主は、愛犬と一緒にスクールへ行き、飼い方、しつけの仕方などを学びます。
スイスの街中で多くの犬を見かけますが、吠えたりせず、穏やかで、きちんとしつけがされているなーという印象です。
多くの人は初めて犬を買う際、飼い方やしつけの仕方など分からなくて困ったり、不安になることもあると思いますが、このようなトレーニングスクールがあると、飼い主の不安も解消できとてもいいですよね。
23、犬もバスや電車に乗る時、お金を払う
スイスでは犬も、人間と同じように公共交通機関を使う時チケット代を払います。
身長が30cm以内の小型犬でケージ(持ち運びカゴ)にいれて運べる犬なら、料金はかかりません。
日本では、キャリーバッグ、リュック、クレートなど)に入る犬のみ、バスや電車に連れて乗ることができますが、スイスでは料金を払えば大型犬をつれてバスや電車に乗ることはOKです。
なので、スイスのバスや電車には大型犬が乗っているのをよく見かけます。
先ほども、書きましたがスイスにはペットと飼い主が一緒に通うトレーニングスクールがある為、犬はしっかりトレーニングされており、バスや電車の中でもおとなしくしていて凄くお利口です。
24、小動物を飼うは2匹以上で飼わなければならない

スイスでは、群れで生活する習性のあるハムスター、モルモット、小型ネズミ、オウム、インコなどの小さな動物や鳥を飼う際は、最低2匹で飼育しなければならないという条例があります。
単独飼いは精神障害や問題行動の原因となるからだそう。
スイスは、本当に動物を大切にする国だなーと感心します。
飼い主、ペットともに快適に生活するために、きちんと法律があることはとてもいいことだと思います。
25、犬を飼っている家庭は、毎年保有税を払わなければならない

スイスでは犬を飼っている家庭は、住んでいる自治体に犬を登録し、毎年保有税を支払う義務があります。
猫は特にないようです。
税率は住んでいる地域や、犬のサイズ、体重によっても違いますが、大型犬を飼っている私の知り合いは毎年300CHFぐらい(日本円で35000円)を払っていると言っていました。
しかし、ほとんどの地域では、盲導犬、救助犬などは減税または税金を支払う必要はありません。
26、スイスのトイレットペーパーは分厚い

日本のトイレットペーパーはたまに3枚重ねのモノもありますが、通常スーパーなど売っているものは2枚重ねが一般的ですよね。
しかし、スイスではさらに分厚い『4枚重ね』のトイレットペーパーがあるんです!
現地のスーパーでも、気軽に買えるので以前使用したことがありますが、分厚い分、使い心地がとても良かったです。
27、スイスの国旗は正方形

世界中の国旗は、横長の長方形がほとんどですよね。
しかし、スイスの国旗は縦横比が「1:1」の正方形という珍しいデザインなんです!
正方形の国旗はスイスとバチカンの2か国のみだそう。
最近まで、スイスの国旗も長方形だと思っていました。
28、ラクレットが有名
スイスには『ラクレット』という伝統料理があります。
ラクレットとは大きなラクレットチーズの表面を温め、溶けて中がトロッとなったところを削いで、茹でたじゃがいもにかけて食べるというシンプルな料理です。
ラクレットとはフランス語で「削るもの」「引っかくもの」を意味するのだそう。
最近、日本でもラクレットチーズを扱うレストランが増えてきており、人気急上昇中のチーズです。
スイスに行った際は、本場のラクレットを是非食べてみてください。
29、スイスには世界一長いトンネルがある
スイスには世界一長いトンネルがあります。
その名は【tunnel du saint Gothard(ゴッダルド・トンネル)】。
ゴッダルド・トンネルの全長はなんと57㎞!
日本の青函トンネル(53.9km)を抜いて現在世界一長く・深いトンネルとなっています。
ゴッダルド・トンネルはアルプス山脈を縦断する鉄道トンネルで、スイスの「世紀の建設」と言われています。
完成まで17年を要し、総工費は約120億ドルもかかったんだとか。
30、祝日がカントン(州)によって違う
スイスでは法定祝祭日のほかに、カントン(州)が決めた独自の祝祭日があるため、カントン(州)によって祝日が異なります。
祝日はスーパー以外ほとんどのSHOPや施設が閉まるので、旅行で祝日ということを知らずに行ってしまうと、『お店が開いていないし、施設も閉まっていて観光も出来なかった』なんてことにもなりかねません。
その為、旅行で行く際は、スイスの国の祝日だけでなく、カントン(州)の祝日もチェックしておくことをお勧めします!
まとめ
今回は【スイスの豆知識 30選】をご紹介しました。
日本とは違う面が沢山あり、とっても魅力的なスイス。
スイスの豆知識はまだまだあるので、また別の記事でご紹介できたらと思います。